フレームワーク・ライブラリー

　小規模開発においては、Jqueryは非常に強力なツールではありますが、大規模開発には向いてなく、メンテナンス性にも乏しいため、それらを克服するフレームワーク、ライブラリーが出現しており、用途等に応じて使い分けらています。
　いずれのフレームワーク、ライブラリにおいても、画面表示を担う Vew, データ層のModel, ロジックを担うContoroller を分離することにより生産性、メンテナンス性を強化することを目指したかたちになっています。
　業務システム、WEBページに利用されている Javascriptフレームワーク・ライブラリーとしては、以下の４つのフレームワークがよく使われていると考えています。

　その名(Backbone:背骨)の通りJavascript を構造的に分けて記述することを発端として作成されBackbone.js、 データバインディングを強化しMVVM( Model-View-ViewModel) フレームワークとして開発された Knockout.js、 使い勝手を更に高めた軽量MVVM の Vue,js、 googleが推進しているフルスタック型のAngular.js 。

　それぞれ開発の規模、用途によって使い分けしますが、現在インフォディオでは将来性等も加味して Angular.js での開発に力を入れ、ノウハウの蓄積を行っています。

フレームワーク比較

　Javascript の開発において、ブラウザ間の動作の差異を吸収するため、様々なフレームワークやライブラリーが作成されています。

フレームワーク名	特徴	メリット	デメリット
Backbone.js	比較的古くからあるJavascript フレームワーク。Jquery での開発における問題点（大規模開発では行き詰まる) を解決し、 構造化することに対して重きを置き、他のライブラリーツールと併用することを前提としているMVC アーキテクチャーである。	シンプルで小さい。 Model 操作が優れている。	DOM操作、ルータ、データバインディング、テンプレートエンジン等は他のライブラリを利用する必要があり、統一性に欠ける。 コーディングに手間がかかる。
Knockout.js	MVVM アーキテクチャーである。 大規模システムよりも中小規模システム向けである。	学習コストが低く、導入がはやい。 双方向データバインディング IE6 -11　をサポートしている。	構造化に対してベストプラクティスがないため、コードの統一性に難が発生しやすい。 大規模開発に難がある。
Vue.js	比較的新しいフレームワークで、Knockout.jsのいいところを取り入れた軽量で学習コストが低いフレームワーク。 MVVM アーキテクチャーである。	学習コストが低く、導入がはやい。 双方向データバインディング。 Knockout.js よりも更にシンプル。 小規模用途では非常に使いやすい。	構造化に対してベストプラクティスがないため、コードの統一性に難が発生しやすい。 大規模開発に難がある。
Angular.js	Googleが注力しているフルスタック フレームワーク	多くの機能がはじめから搭載されている。 双方向データバインディングである。 XSS(Cross Site Scripting ) 脆弱性問題に対してフレームワークレベルでサポートしているため セキュリティー的に優れたシステムを構築しやすい。 Google が注力して開発している。	機能が多いが故に学習コストがかかる。 数千オーダーのイベントリスナーを実装すると 実装にDigest Loop 系の深い知識が必要とされる。 Jquery等の既存資産を活用できない。